バハマの音楽文化について
バハマの音楽は、カリブの中でも特に打楽器のリズムが際立っており、伝統・祝祭・観光が融合する形で発展してきました。中でも「ジャンカヌー」は国を代表する祝祭文化として知られています。
代表的なジャンル
- ジャンカヌー(Junkanoo)
バハマ最大のカーニバルイベントで、12月26日(ボクシングデー)と元日にナッソーで盛大に行われます。ヤギ皮のドラム、カウベル、ホイッスル、ブラスが織りなすリズムと、カラフルな衣装・仮面の行進が特徴。ジャンカヌー音楽は、行進とともにライブで演奏され、体を突き動かすリズムが街を包みます。 - ゴンベイ(Goombay)
伝統的な民衆音楽で、ジャンベ風の太鼓やギター、バンジョーを使ったシンプルで親しみやすいリズムが特徴。ダンス音楽の原型とも言われ、バハマの民族音楽のルーツでもあります。 - ラケイ(Rake ‘n’ Scrape)
元はバハマ南部(カット島など)で始まったジャンルで、ノコギリを擦る「スクレイピング音」とアコーディオン、打楽器が合わさったユニークなスタイル。現在は他のジャンルとも融合しながら親しまれています。
代表的アーティスト
- ロニー・バトラー(Ronnie Butler)
“バハマの国民的歌手”と称される伝説的ゴンベイ・アーティスト。ユーモアと社会風刺を織り交ぜた歌詞と温かいパフォーマンスで何世代にもわたり親しまれた。 - バハ・メン(Baha Men)
世界的ヒット「Who Let the Dogs Out」で有名になったグループ。ジャンカヌーのリズムをポップスと融合させ、バハマ音楽を世界に知らしめた。
バハマは、美しい海と自然だけでなく、その奥に息づくリズムと魂の音楽が魅力の国です。ジャンカヌーの太鼓の響きとともに、旅人はバハマの深い文化と温かな人々の心に触れることができるでしょう。
Written by selector HEMO