グレナダの音楽文化について

グレナダはカリブ海諸国の中でも特にエネルギッシュで個性的な音楽文化を持つ国でもあります。
その象徴が「ジャブ・ジャブ・ソカ(Jab Jab Soca)」と呼ばれる、独自のダンス音楽です。これは、毎年8月の「スパイス・マス(Spicemas)」と呼ばれるカーニバルで披露される伝統文化“ジャブ・ジャブ”と深く結びついており、泥やオイルを体に塗った人々がチェーンやホイッスルを鳴らしながら朝焼けの中を踊る情景と共に、重低音のソカが街を揺らします。

代表的なジャンル

ジャブ・ジャブ・ソカ(Jab Jab Soca)
泥だらけの“ジャブ・ジャブ”キャラクターの踊りとともに演奏される、グレナダ独自のソカ。ホイッスル、チェーン、太鼓などの打楽器が生み出す、荒々しくも力強いビートが特徴。

グレナダ・ソカ / パワー・ソカ(Grenada Soca / Power Soca)
より一般的なダンス向けソカも盛ん。テンポが速く、熱狂的なカーニバル文化の中で演奏されることが多い。

代表アーティスト

ミスター・キラ(Mr. Killa)
グレナダ出身の世界的ソカアーティスト。「Run Wid It」の大ヒットで国際的ブレイク。圧倒的なステージ力と“持ち上げろ”系のアジテーションで観客を巻き込む。
代表曲:Run Wid It, Rolly Polly, Oil It

タルプリ(Tallpree)
ジャブ・ジャブ・ソカのレジェンド的存在。スパイスマスの顔として20年以上第一線を走り続けている。
代表曲:Jab Jab Nation, Old Woman Alone

ヴァーンブ(V’ghn)
グレナダの次世代ソカシーンを牽引する若手アーティスト。2018年に初来日、2019年には「原宿表参道元氣祭スーパーよさこい」に出演するなど、日本との文化交流にも積極的。グレナダ政府より文化大使(Cultural Ambassador)に任命され、世界知的所有権機関(WIPO)のユースアンバサダー(カリブ初)にも選ばれた。
代表曲:Trouble In The Morning

Written by selector HEMO